電子情報メディア工学専攻・電気電子通信工学科の学生が非線形ワークショップ夏の大会にて各賞を受賞
電子情報メディア工学専攻・電気電子通信工学科(木村研究室)に所属する学生4名が 9月3日、令和6年度 非線形ワークショップ夏の大会において「最優秀発表賞」「優秀発表賞」をそれぞれ受賞しました。 受賞者名および受賞研究詳細については以下の通りです。
最優秀発表賞
【受賞者名】 電子情報メディア工学専攻博士前期課程2年 稲葉 賢駿 さん
【受賞研究名】 次世代道路網に対する広範囲の混雑情報を用いた経路制御手法の性能評価
【研究内容】 交通渋滞の緩和を目的とした経路制御手法の従来手法として道路の混雑情報を用いた経路制御手法が提案されています。しかし、この手法では車両が走行する道路周辺の混雑情報しか取り扱っていませんでした。そこで、本研究では、従来手法を改良し、より広範囲の混雑情報を活用することで、従来手法では検知できなかった渋滞を特定し、回避することが可能になりました。結果として、従来手法に比べて、渋滞の緩和に対する効果が向上することを確認しました。 将来的に本システムが実用化されれば、世界的な社会問題の一つである交通渋滞の緩和や解消に寄与する可能性があります。特にこのシステムは、都市部の道路において、交通の流れを最適化し、環境負荷の軽減や経済的な損失の削減にもつながることが期待できます。
【受賞者のコメント】 この度、最優秀発表賞という栄誉ある賞を受賞することができ、大変光栄に思っております。この成果は、木村先生のご指導があってこそ成し遂げられたものと考えております。今回の受賞を励みに、これからも一層精進し、さらなる研究成果を上げられるよう努めてまいります。
【受賞者名】 電気電子通信工学科4年 仲野 壮 さん
【受賞研究名】 時間枠制約付き配送計画問題に対する学習則を加えたカオス探索法の性能調査
【研究内容】 効率的な配送経路を求める手法として人間のニューロンを模倣したカオス探索法を用いた解法が提案されています。この手法に対して、学習則を適用し、その性能を調査しました。 今後、効率的な配送経路を求めることで、配送サービスにおける運搬車の台数や燃料費などのコストの削減が期待されます。
【受賞者のコメント】 この度、このような賞をいただけたことを大変嬉しく思います。この結果は、私一人の力ではなく、日々ご指導くださった木村先生のおかげです。今後は、さらに熱意を持って研究に取り組んでまいります。
優秀発表賞
【受賞者名】 電子情報メディア工学専攻博士前期課程2年 仲島 和真 さん
【受賞研究名】 ドローンを用いた配送計画問題に対するカオス探索法のサロゲート法を用いた性能解析
【研究内容】 従来の車両のみを用いた研究では、配送ドライバーの人数削減に限界がありましたが、ドローンの活用を考慮することで、大幅な人員削減が可能となりました。本発表では、脳の動きを模倣した計算手法を活用し、計算時間の短縮とその有用性を実証した点が評価されました。 本手法の実用化が実現すれば、荷物の再配達に必要な配送経路を瞬時に最適化・構築できるようになります。これにより、再配達にかかる時間やコストを大幅に削減し、効率的な物流管理を実現できるだけでなく、顧客満足度の向上にも寄与することが期待されます。
【受賞者のコメント】 この度、優秀発表賞を受賞できましたこと、大変光栄に存じます。本成果はひとえに木村先生のご指導の賜物であり、心より感謝申し上げます。この受賞を励みに、今後もさらに研究に邁進し、より一層の成果を上げられるよう努めてまいります。
【受賞者名】 電子情報メディア工学専攻博士前期課程1年 小竹 望未 さん
【受賞研究名】 時間枠制約付き配送計画問題に対するSimulated Annealingを用いた適応的蟻コロニー最適化法
【研究内容】 最適な配送経路を求めるために、蟻の動きを模倣した適応的蟻コロニー最適化法が提案されています。この手法に対して、Simulated Annealingという手法を導入し、その性能を調査しました。 今後、物流や交通などの効率的な配送経路を求めることによって、作業時間や人件費削減などのコスト削減が期待されます。
【受賞者のコメント】 今回、このような賞をいただけたこと、大変嬉しく思います。指導いただきました木村先生に深く感謝申し上げます。今後も研究について理解を深め、研究成果を出せるように尽力します。
【参考】
◆非線形ワークショップ(外部サイト)
http://nlds.ms.kagu.tus.ac.jp/NLB/index.html
◆研究室紹介(エネルギーエレクトロニクス研究室・木村 貴幸 教授)
https://www.nit.ac.jp/department/electronic/lab/lab1/energy