電子情報メディア工学専攻の学生がコミュニケーションクオリティ学生ワークショップにて各賞を受賞
電子情報メディア工学専攻(平栗研究室)に所属する学生が8月30日、電子情報通信学会 第5回コミュニケーションクオリティ学生ワークショップにおいて「最優秀ポスター賞」「優秀ポスター賞」を受賞しました。
受賞者は以下の通りです。
◆最優秀ポスター賞
【受賞者名】
電子情報メディア工学専攻博士前期課程2年 髙橋 優真 さん
【受賞研究名】
電力のパケット変換を用いたスケジューリング手法の提案
【研究内容】
本研究は、Wi-Fiのように電波を使ったワイヤレス給電の研究を行っています。この分野では本来、アンテナなど装置部分の研究が主流ですが、本研究ではシミュレーションによって充電の様子を解析するツールを開発しました。このツールを用いて充電する順番を調整し、効率的な充電を行うスケジューリング手法を提案しました。この手法は、電力伝送をパケットに換算し、通信トラヒックとして制御することで、これまで培ってきた通信技術を応用できる点が評価されました。 また、総務省の委託である「空間伝送型ワイヤレス電力伝送の干渉抑制・高度化技術に関する研究開発」によって進められており、効率的なワイヤレス充電方法の発見により、将来的には家電からケーブルがなくなる可能性が期待されます。
【受賞者のコメント】
この度は、最優秀賞ポスター賞を頂くことができて誠に光栄に思います。つきましては、指導してくださった平栗教授をはじめ各先生方、企業の方に心より感謝いたします。
◆優秀ポスター賞
【受賞者名】
電子情報メディア工学専攻博士後期課程1年 遠藤 啓太 さん
【受賞研究名】
農学的ナシ開花モデルと連携した機械学習による最適なナシ花粉採取時期推定手法
【研究内容】
本研究は、これまでにナシの花粉量が最大となる日に花粉採取作業を行えるように、ナシの花粉採取時期推定手法を開発してきました。花粉採取時期を推定するためには、機械学習を用いてナシの花の画像から花粉量を推定する手法を考案し、学術論文誌Natureに属するScientific reports【※】に掲載されました。 この研究を発展させる形で、栽培場所の気温や農学的ナシ開花モデルを用い、未来の花粉量を推定することでピーク日を予測する手法を考案しました。本受賞では、これらの工学的な技術と農学的な技術を融合している点が独創的であると評価されました。 将来的には、今回の研究成果により、ナシの花粉採取時期を推定することで、最適なタイミングで機械を動かし、全自動で花粉採取を行うことができるため、少労力化や花粉採取量の増加が期待できます。
【※】https://www.nature.com/articles/s41598-024-63611-w K. Endo, T,Hiraguri, 他,”Estimation of the amount of pear pollen based on flowering stage detection using deep learning,”Scientific Reports volume 14, Article number: 13163 (2024)
【受賞者のコメント】
今回の受賞を大変嬉しく思います。指導してくださった平栗教授、学内外の先生方、研究機関の方、企業の方に大変感謝しています。この受賞を糧に一層研究に励み、多くの研究成果を発表できるように精進して参ります。
【参考】
◆電子情報通信学会 コミュニケーションクオリティ研究会
https://www.ieice.org/cs/cq/jpn/
◆電気電子通信工学科 イノベーティブAgriComm研究室(平栗 健史 教授)
https://www.nit.ac.jp/department/electronic/lab/lab2/transmission_media