革新的無線通信技術に関する横断型研究会MIKA2023が10月10日（火）～10月12日（木）にかけて沖縄県で開催され、電子情報メディア工学専攻の学生が「最優秀ポスター賞」「ポスター賞」を受賞しました。 受賞者は以下の通りです。

MIKA2023最優秀ポスター賞（若手部門）
【受賞者名】電子情報メディア工学専攻博士前期課程2年（平栗研究室）　遠藤啓太さん（埼玉県立上尾高等学校出身）
【受賞研究名】ナシの開花期における花粉量推定法
【研究内容】一般的に人工授粉で多くの花粉を輸入に頼っているナシは、輸入が停止した場合の結実量不足が課題であるため、花粉採取作業を自動化するためのナシの花粉採取の適期をAIにより推定する手法を検討しています。AI による優れた精度の花粉採取量推定技術を開発したことで、花粉採取の適期を推定できるという実現性が評価されました。本研究は、当該研究室で取り組む国プロの生研支援センター（農林水産省）「戦略的スマート農業技術等の開発・改良（JPJ011397）」における研究成果の一部として発表しました。
【受賞者のコメント】 最優秀ポスター賞という名誉ある賞をいただき大変嬉しく思います。指導してくださった平栗教授、学内外の先生方、研究機関の方、企業の方に大変感謝しています。この受賞を糧に一層研究に励み、多くの研究成果を発表できるように精進して参ります。

【受賞者名】電子情報メディア工学専攻博士前期課程1年（伊藤研究室）　星野武尊さん（群馬県立利根実業高等学校出身）
【受賞研究名】CNNを用いたきゅうりの等級判別システムに関する一検討
【研究内容】きゅうりの等級判定を画像から自動で行うシステムにおいて、従来手作業で行っていた学習データの収集を半自動で行う手法を提案し、少ない教師データで高精度に等級を判定することに成功しました。農家従事者の負担も軽減されています。誰でも簡単にきゅうりの等級判定を行うことが可能になるため、農家の負担軽減だけでなく等級判定機の普及にもつながることが期待されます。
【受賞者のコメント】今回の受賞を大変嬉しく思います。ご指導いただいた諸先生方には大変感謝しています。今回研究開発を行ったシステムはすでに農家の方に活用いただいており、実際に作業負担が軽減したとのコメントをいただいています。今後は、利用者様と意見交換しながら、研究開発の促進とその成果が実社会で活用されることを目標とし、この受賞を糧に研究に励んでいきたいと思います。

MIKA2023ポスター賞（若手部門）
【受賞者名】電子情報メディア工学専攻博士前期課程2年（伊藤研究室）　阿久津信朗さん（作新学院高等学校出身）
【受賞研究名】映像と無線の品質変動を考慮した低遅延アプリケーションのためのMBR制御手法の一検討
 【研究内容】映像情報を活用した車両の衝突回避システムにおいては、許容遅延時間内にデータを伝達する必要があります。4Gや5G等の移動体通信網の無線品質変動と、カメラ映像の品質変動の両側面を考慮した通信帯域割当手法を提案し、従来手法よりも高い性能が得られる点が評価されました。
【受賞者のコメント】これまで取り組んできた研究成果が受賞という結果につながったことを大変うれしく思います。ご指導いただいた先生方にも感謝を申し上げます。より良い研究成果が得られるように精進いたします。

【受賞者名】電子情報メディア工学専攻博士前期課程2年（平栗研究室）　尾釜遼さん（埼玉県立春日部工業高等学校）
【受賞研究名】雷撃音によるシイタケ発生の優位性 【研究内容】雷音に含まれる特定の周波数帯を含む音の暴露によりシイタケの収穫数が増加することを突き止めました。スピーカを使用していることで手軽な装置により収穫数が増加することを示した点や、統計解析により一般的な栽培方法に比べ本研究の方法が有意あることを示し、統計の観点においても意義のある結果を示した点も評価されたと考えられます。簡易的な手法での増産が可能となり、栽培工程の発生や収穫において役立つことから、シイタケ農家の方々の助けになることが期待されます。
【受賞者のコメント】 ポスター賞をいただき大変うれしく思います。この受賞は、指導してくださった平栗教授、 清水准教授や学外の先生方等のお陰です。この受賞を糧に、より一層研究に励み多くの研究成果を出せるよう精進して参ります。

【参考】
 ◆MIKA2023
　 https://mika-wc.org/
 ◆MIKA2023　ポスター賞
　 https://mika-wc.org/2023/awards/
 ◆研究室紹介（無線伝送メディア研究室・平栗健史教授）
　 https://www.nit.ac.jp/department/electronic/lab/lab2/transmission_media
 ◆研究室紹介（インテリジェントシステム研究室・伊藤暢彦准教授）
　​​​​​​​ https://www.nit.ac.jp/department/science/lab/lab2/info_communication