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NO.1 磁石で水を宙に浮かせる? 手品のような新技術が未来を拓く!

NITトレインラボ 2017.04.01

基幹工学部 応用化学科 先駆物質化学研究室 池添泰弘 准教授




浮力はよく知られた自然現象ですが、その浮力を少し違った視点で見てみましょう。

ニュートンが発見した万有引力の法則は、地球の引力(重力)に関する法則です。しかし、私たち人間が海に潜ろうとすると、私たちの体には重力と正反対の方向に力がはたらきます。この力は、海水が人間に与える浮力で、浮力が私たちの体を持ち上げていることになります。海水と人間を別々に考えれば、引力(重力)しかはたらかないはずなのに、ちょっと不思議な感じがしますよね?

実は、浮力は物体にはたらく力の「向き」を変えてしまうことがあります。これは、同じ方向に走る2台の車があったとき、速い方の車から遅い方の車を見ると、遅い車はまるで後ろに向かって動いているように見えるのと同じことです。

アルキメデスの原理は重力における浮力の原理ですが、私が見つけた磁気アルキメデスの原理は、磁力における浮力の原理です。重力の影響しか考えなかった場合、気体が液体に与える浮力によって、液体が持ち上がることは絶対にありません。しかし、磁力の影響を考えると、気体が液体に与える「磁気的な浮力」が生じて、液体が持ち上げられてしまうことがあります。それを可能にする気体が酸素です。酸素は、生物にとって不可欠なだけではなく、磁石に強くひきつけられるという珍しい性質を持った物質なので、巨大な浮力を生み出すのです。

▶応用化学科の紹介 ▶池添泰弘准教授の紹介

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